catch-img

軽いエクササイズで【海馬】の細胞が増える!!記憶力アップで脳が活性化!


体を動かすと、頭がすっきりし、ストレスが解消できる気がする。自分への肯定感や自信も増す。これは、気分的なものではなく、最新の研究では証明されていること。さらに、海馬の細胞が増え、前頭前夜のはたらきも活性化されることが判明されてきました。 

年をとったらボケる…これは単なる噂になりつつある、「運動と脳の活性化」についてまとめました。


1.ど忘れは老化現象じゃない


中年以降、もの忘れがひどくなったと感じますが、それは若い頃より脳内のデータ量が増えたため。脳の奥底に記憶が埋没して、引き出すのに時間がかかるからで、覚えた言葉は失われていません。


ど忘れするのは、たいてい「意味記憶」。固有名詞などの抽象的な記憶で、きっかけがなければ思い出せない記憶の種類のことです。


若い頃は、データ量そのものが少ないので、意味記憶もすぐに引き出してこれますが、年を重ねると、「エピソード記憶」と呼ばれる、実際に経験した出来事や思い出のほうが優勢になってくるので、記憶力が落ちたのではなく、記憶の得意分野が変わってくるという表現がぴったりです。



2.記憶のスキーム:「海馬」と「歯状回」


脳で記憶の情報をやりとりしているのは、ニューロンと呼ばれる1000億個にも上る神経細胞。

ニューロン同士は、シナプスと呼ばれる構造でつながっていて、脳の中で膨大な記憶の神経回路を築いており、このシナプスの結合の強弱が記憶力を左右します。


記憶を司る大切な部位である、「海馬」は、耳の奥あたりの両側に1つずつ存在し、大脳の奥深くにある大脳基底核(視床や脳幹を結びつけている神経細胞の集まり。認知機能や運動調節にかかわる)に格納されるように収まっています。 


目や耳から入った情報は、「歯状回」から海馬に入って処理され、海馬から送られた記憶の情報は、電気信号として大脳皮質のニューロンを刺激。その刺激が強いほど、多くのシナプスが組み合わさって、特定の電気信号がスムーズに通れる回路ができます。神経回路が長く持続するほど記憶が長く保たれます。



3.脳の神経細胞は減らない


ニューロンの数は生まれたときが一番多く、3歳くらいまでに約70%が一気に消滅します。それ以降の数は、ほぼ一定で、驚くべきなのは、100歳まで生きてもその数はほぼ変化なし、ということ。

さらに、大人になってからでも、海馬の一部で、情報の入り口と考えられている「歯状回」は、新たに神経細胞が生まれ続けています。


また、最近注目を集めている脳細胞のグリア細胞は、記憶や学習に積極的に関わっていることがわかってきましたが、その数はニューロンの50倍ほどあり、大人になっても増え続けています。



4.10分運動で神経細胞が増加


運動をすると、神経細胞の成長を促す BDNF(脳由来神経栄養因子)というタンパク質が増えるという研究結果が発表されて以降、運動後に海馬で新しい神経細胞が次々と生まれてくるというラット実験も発表され、また、高齢者でも海馬の体積が増えるという報告もありました。


実験では、10分間、軽く自転車をこいでもらって、記憶テストを実施したところ、運動しない時と比べて、記憶力が高まったばかりか、歯状回の活動量が増え、周辺の脳との連携も活発になり、前頭前野も活発に動くことがわかりました。


さらには、記憶した情報をまとめ、判断や意思決定を行う「前頭前野」という部分でも、運動後に血流が増え、判断力が高まるということも報告。気分や意欲にかかわるセロトニンやノルアドレナリンといった脳内物質も、運動でうまく調節されることもわかってきました。



体を動かし、働きをを求められれば、血流が増し、細胞の連携が生まれ、筋肉と同じように脳は変化します。認知症の予防や、うつや不安の軽減、集中力や記憶力の向上など、体を動かすことが脳にもたらすさまざまな効用が数多く発表されています。




5.実は、海馬はストレスに弱い


海馬はストレスに弱い。強い運動を無理に続けると、ストレスを受けた時に分泌されるホルモンが出て、かえって神経の新生を妨げることもわかってきました。


また、脳を活性化するために、「涙活」も有効とのデータがあります。


感動した時に涙を流す仕組みというのは、映画やドラマ、音楽などで感動すると、脳の前頭前野(共感脳)が興奮状態になり、この状態を緩和しようと、交感神経から副交感神経にスイッチが切りかわる。 その信号が大量の涙を分泌する指令を出します。


涙を流し始めると、前頭前野の血液量が下がり、コルチゾールなどのストレス物質が体外に排出され、リラックス効果を生む脳内物質のセロトニンが多く分泌されることから、ストレスを緩和・解消できる有効な方法と考えられています。




認知症を予防し、記憶力アップ!脳の活性化をはかるためにおすすめの運動は、きつい運動ではなくヨガや太極拳程度の「軽く、楽しい運動」が、おすすめです。

体を動かすのは本来は楽しいこと。「楽しく快適」そう思える運動が一番効果的なので、無理のない程度で普段の生活に取り入れましょう。





田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
5日間毎日届く美腸習慣メール講座はこちら





人気記事ランキング