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腸内環境に関する9つのQ&A|改善に役立つみんなが気になるあれこれ

腸内環境の状態が、美や健康・ホルモンや脳の状態に直結することは、もはや常識です。いろいろと飛び交う「腸」の噂についてのQ&Aを9つにまとめました!


1)Q. 腸の様子は顔に表れるの?


A. 腸の状態はそのまま肌に反映されます!

腸と肌は同じ細胞から生まれています。受精卵は分裂を繰り返し、しばらくするとちくわのような筒状になり、その外側が肌で、内側が腸になるのです。いわば親戚のようなもの。

腸も肌も外界と接していて、バリア機能や細胞がターンオーバーするところも似ています。そのため、腸と肌は呼応するのかもしれません。 また腸はビタミンB群やKなどの生成にかかわる酵素も作っていて、腸の機能が低下すると、その悪影響がすぐに肌にも表れます。肌あれも肌の老化も、まずは腸のエイジングケアから!



2)Q. 小腸の病気は少ないってホント?


A. 新陳代謝が早く、病原菌を撃退する力に優れています!

小腸の粘膜が入れ替わるのは、1~3日に1回。臓器の中で最も早いサイクルで新陳代謝が行われています。そのため、たとえ腫瘍ができたとしても、悪化する前に粘膜が入れ替わるため、がんになりにくいのです。

また、侵入した病原菌を退治してくれるリンパ球が、消化器官のなかで最も集中しているのが小腸。病原菌がすみつけない環境になっているため、病気が少ない臓器なのです。

一方、大腸は有害物質が増殖しやすいため、最も病気が多く、がん細胞の発生率もナンバーワンです。大腸がんについてはまた次回詳しくお伝えいたします。



3)Q. 宿便ってあるの?


A. 腸の構造・働きからして考えられない!

宿便というと、腸壁にねっとりこびりついた老廃物のイメージですが、そんなものは腸の構造上ありえません。

宿便はそもそも、便秘などで腸内に長く留まっている滞留便のこと。腸内最近は日々はがれ落ちて、増殖を繰り返しているため、腸壁にずっとはりついていられません。また、腸内洗浄も意味がありません。腸内を洗っても、悪玉菌だけが流れるわけではなく、菌は一時的に減るものの、食事をすればすぐ元に戻ります。かえって挿入したノズルで腸粘膜を傷つけるなど危険のほうが大です。



4)Q.  腸には免疫機能があるってホント?  


A. 免疫機能の約6割が腸に集中しています!

腸は外から侵入してくる悪いものを撃退する、免疫機能に大きく関わっています。

それは腸が外界とつながっているから。 口から肛門まで、いわばひとつの長いチューブ。腸管は体の中に隠れてはいるものの、外界と接しているのです。

そこで腸には、入ってきたものが有害か無害かを判断して、有害なものは排除する機能が備わっています。 免疫力を良好に保つためには、腸内環境を整えることが何よりも大事。風邪やインフルエンザ、がんもアレルギーの予防も、うつ病対策も… すべての予防対策は、まずは美腸活から!!



5)Q.  現代人は腸内細菌が激減しているの?


A.  極度のきれい好きが腸内細菌の数を減らしています!

昨今の子育てを見ていると、生活空間の過度な除菌、殺菌、ハイハイをさせないなど、極端な清潔志向が目につきます。しかし、赤ちゃんはこうした過程で、世の中にある様々な菌(日和見菌)と触れることで、腸内細菌を獲得し、免疫力を高めているのです。母乳をあげる前に乳首をアルコール消毒するのはもってのほか。

また、善玉菌が喜ぶ味噌や納豆などの発酵食品の摂取量が減り、腸内細菌や腸粘膜を傷める食品添加物などの摂取が増えていることも、腸内細菌を減らしている原因。アトピーやリーキーガット症候群も、腸内細菌の減少が一因と言われています。日和見菌を摂取することが対策として効果的です。



6)Q.  老化した腸は復活できない?


A.  腸は生命のかたまり。90歳になっても若返りは可能!

腸は日々活発に新陳代謝を繰り返しています。 その生まれ変わりのサイクルは1~3日。そのため非常に回復力に優れた臓器なのです。どんなに腸内環境が悪化しても、腸内細菌を摂取して、彼らが喜ぶいい食事や生活習慣を続けていれば、少しずつでも必ずコンディションは回復します。

90歳の人が20歳の腸に戻ることはできないかもしれませんが、腸年齢を若返らせるのに年齢制限はありません。逆に実年齢が若くても、腸に悪い生活を続けていれば、腸の老化は確実に進みます。 ぜひとも今日から、腸内エイジングケアを!



7)Q.  腸内フローラは生後10カ月で決まっちゃう?


A.  10カ月までにたくさんの菌に触れることが大事!

赤ちゃんがママのお腹の中にいるときは無菌状態で、初めて菌に遭遇するのは分娩時に産道を通るとき。産まれた後は、まわりの菌に触れ、母乳を飲むことで、善玉菌が一気に増加します。

さらにハイハイしたり、離乳食の時期にたくさんの菌を取り入れて、生後10カ月頃には腸内フローラのおおまかな組成バランス(腸内細菌の種類)が完成します。

腸内細菌が豊富なほど免疫力が高くなるので、この時期にいろいろな自然に接し、多くの菌を獲得することが、丈夫な体に育つ秘訣です。



8)Q. 笑うことが腸に効果的?


A. 笑うと腸を活性させ、免疫力がアップします!

笑いには大きな健康効果があることがわかっています。笑うことで横隔膜が上下して、内臓を刺激するので、腸の蠕動運動の働きがアップ。消化力が高まるだけでなく、ナチュラルキラー細胞などの免疫細胞が活性化し、免疫力が高まります。

実際に笑った後の血液分析では、免疫バランスがよくなるというデータが。食事も気のおけない人と楽しくすることがとても大事。笑うことは腸の健康、病気知らずのカラダづくりのための大きな秘訣です。



9)Q. アルコールは悪玉菌を増やす?


A. 飲みすぎはやはりダメーーー!!

お酒好きに禁酒をすすめても、飲めないことでかえってストレスがたまります。無理に我慢する必要はありませんが、やはり飲みすぎは腸内バランスを壊します。 

有用な菌を腸まで届けることに成功しても、アルコールを摂取するとまったく効果がないとうエビデンスもあります。 くれぐれも適量を守りながら、楽しく飲むようにしてくださいね。


監修:藤田絋一郎(東京医科歯科大学名誉教授)

出典:アマゾン書店(微生物学)売上No.3「腸内細菌を味方につける30の方法」藤田絋一郎著(ワニブックス)





田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
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