
睡眠と腸活の深ーイイ関係♡睡眠不足・不眠症はせっかくの美腸習慣を妨げる
今や、企業でも睡眠の重要性を承認し、仕事中に昼寝を推奨するようになってきましたね。 睡眠不足になると、肌あれや頭痛になるのはご存知ですが、実は、「腸活」と睡眠はとても深ーい関係にあります。改めて、睡眠の重要性と腸活の関係性についてまとめてみました。
1.睡眠を見直そう
睡眠には、日中の活動でたまった疲労の回復や身体の成長、免疫機能のアップに、記憶の固定や感情の整理など、大切な役割がありますよね。
寝不足が続くと、風邪を引きやすくなったり、食欲を抑制するホルモンが分泌されにくくなって太りやすくなったり、さらに、食後の血糖値を下げる力が低下し、肥満や高血圧、糖尿病などのリスクが高まり、脳・心疾患リスクが2倍以上になるとも言われています。
さらに、うつ病の発症や認知症のリスクも高まることもわかってきました。睡眠の重要性についてまとめてみると・・・
睡眠の重要性
〇 日中の活動でたまった疲労の回復
〇 身体の成長や細胞修復(成長ホルモンが分泌)
〇 血糖や血圧のコントロール
〇 自律神経を整える(交感神経を鎮静)
〇 記憶の固定、気分の安定
〇 免疫力をアップ
睡眠不足が続くと
<短期>
〇疲れやすく、風邪をひきやすくなる
〇仕事の能率が低下する
〇作業ミスや交通事故などの増加
<長期>
〇病気のリスクが高まる(肥満、高血圧、糖尿病、うつ病、認知症・女性は乳がん男性は前立腺がんなど)
2.自覚のない「睡眠不足」が一番こわい
一番の問題は、慢性的な睡眠不足を抱えながら自覚のない人が多いということ。
日本人の睡眠時間は世界的にみても短いといわれていて、2018年経済協力開発機構(OECD)調査では、
日本は最下位の7時間22分。厚労省の国民健康・栄養調査では平均睡眠時間が6時間未満の人が2007年の29%から2018年には38%へ増加。
6時間睡眠が10日間こえると徹夜明けと同レベルまで集中力や注意力が低下するけれど、本人はそれを自覚できないということが多いとか。
ただ、必要睡眠時間は年齢とともに短くなり、20代→8時間半前後・70代→7時間弱
で、個人差もありますが、平均睡眠時間は、7時間台から9時間台までといわれています。
睡眠不足が蓄積すると睡眠負債となり仕事の能率低下や大事故につながり、命にかかわる病気のリスクを高めてしまいます。
3.睡眠と腸活の深イイ関係
腸活と睡眠はとても深い関係があります。 それは・・・腸内細菌が睡眠ホルモンの生成に関わっているから。
睡眠を誘導するホルモン「メラトニン」の生成には、必須アミノ酸の一種「トリプトファン」という栄養素が必要になります。しかし、トリプトファンは大豆などの食品からしか摂取することができません。そこで活躍するのが 腸内細菌です。腸内細菌が肉や魚、乳製品、大豆製品などに含まれるタンパク質を分解・合成し、トリプトファンをつくることで、メラトニンを生成してくれるのです。
腸内細菌の数が多く、バランスのいい腸内フローラが形成されている腸内環境であればあるほど、メラトニンの生成も盛んになります。
「腸活はじめると、よく眠れるようになった!」というお声をいただくのは、こういう原理がはたらいているから。
ちなみに。
幸せホルモンとよばれる、心の安定をもたらすホルモン「セロトニン」は、メラトニンになる前段階のもの。腸内細菌が減って働きが衰えると、セロトニンが不足し、メラトニンも不足することになります。 睡眠不足になると、イライラしたり、メンタルが不安定になるのもこのような関係があるからですね。
4.寝だめすればいい??
自覚のない睡眠不足の解消で、生活習慣病やストレスに関わる内分泌機能が改善した研究データはありますが、改善には数日かかることから、週末の寝だめは、ダメ。
寝だめでは眠気はとれても、心身機能までは回復できず、むしろ眠気を感じないため、問題のある睡眠習慣を続けてしまいます。やっぱり、美腸活のためにも、日頃の生活時間の中で、睡眠時間をしっかり確保することがとても重要です。 お食事改善だけではなく、睡眠時間をしっかり盛りこんだ生活が「美腸習慣」になるのです(^^)
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