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皮膚は腸の鏡。美肌が欲しい!女性ホルモンー肌乾燥ー腸はやっぱりリンクする


肌の乾燥って冬の寒い季節だけのお悩みじゃなくなっています。夏は、クーラーの中で過ごす時間が多くなるので、皮膚表面は汗や脂が潤っているように見えても、中身は乾燥している状態。でも、そのお肌の乾燥も、実は、女性ホルモンと腸との関係性があるのです。エクオールについてもまとめてみました。



1.肌の乾燥と女性ホルモンの関係


若いときには感じなかった「肌の乾燥」。肌の乾燥が深刻化するのは、季節などの環境のせい、とか、加齢によるもの、と思っている人が多いのですが、実は、女性ホルモン分泌量の低下によるものも大きいのです。 加齢により、それまで分泌していた女性ホルモンの一つであるエストロゲンが低下していきます。 エストロゲンは、皮膚のコラーゲンを増やしてキープしたり、真皮のヒアルロン酸を増やすための働きをサポートします。そのエストロゲンが低下すれば、コラーゲンやヒアルロン酸の量が減りますから、皮膚が薄くなって保湿能力が非常に低下してしまいます。


さらに、免疫力の低下。少しの刺激で赤みやかゆみにつながるのも、女性ホルモンの減少が大きな原因となっています。


女性ホルモンは守りのホルモンと言われ、命を守り、内臓など体の弱い部分を守り、皮膚も守っています。 女性の場合は、女性ホルモンが必ずゼロになる時がきますので、その途中で必ず自分の弱点が出やすくなります。ゼロになるまでの間に、その減少を補って健康な体でいるためのメンテナンススキルを上げておくことが重要です。


対策としては、肌の保湿や保護の徹底、軽度の運動、十分な睡眠、バランスのよい食事、上手なストレス対策が必須ですね。


2.エクオールと腸内細菌との関係


女性ホルモンが低下する方への対策で、エクオールという名前を聞かれたことがあるかと思います。エクオールと女性ホルモン、腸内細菌の関係についてまとめてみました。


●エクオールとは? 


エクオールはエクオール産生菌とよばれる腸内細菌によって、大豆イソフラボンから作られる成分で、女性ホルモン(エストロゲン)にとてもよく似た働きをするスーパーイソフラボンです。


●エクオールのはたらきとは?


女性ホルモンが減少することでの、身体的・精神的な諸症状を緩和します。例えば、身体的なものでは、ほてり(ホットフラッシュ)、めまい、頭痛、不眠、疲労感やだるさなどがあり、精神的なものでは、気分の落ち込み、イライラ、やる気がでない、不安感など。こういった諸症状を、全般的に和らげることが確かめられています。


●植物性エストロゲンと腸内細菌の関係とは? 


植物性エストロゲンとは、体内で作られるエストロゲンではなく、食品などの形で外から体内に入りエストロゲンの様にはたらくものをさします。 大豆イソフラボンやエクオールはそれに当たります。

植物性エストロゲンには、炎症性腸疾患や大腸がんの予防が期待されていたり、イソフラボンが含まれた食品を食べることで腸内の乳酸菌が増えたりする事が(動物モデル)で確かめられています。


●エクオール産生菌って腸内細菌ですか?


大豆イソフラボンからエクオールをつくるのは、「エクオール産生菌」と呼ばれる腸内細菌群が関係していることが、従来の研究でもわかっています。 新聞やネットで掲載されているように、今までは、エクオール産生菌を保有する女性は約半数だと発表されていましたが、2018年12月第33回日本女性医学学会学術集会において、新しい研究成果が発表されました。


①エクオール産生菌は97%もの人が保有
 

これまで体内でエクオールが産生できない人には、エクオール産生菌そのものがいないと考えられていました。ところが実際に調べたところ(58名)産生能の有無にかかわらずエクオール産生菌そのものは97%もの人が持っていることが判明。 ただ、エクオール産生菌がはたらいている、つまりエクオールが作られていた人は22%と少ないこともわかりました。


 
②エクオール産生菌が働くエクオール産生者では腸内細菌が多様


腸内細菌叢を検査したところ、エクオール産生能がある人はそうでない人と比べ、腸内細菌が明らかに多様性であることが認められました。 エクオール産生菌が活動する要因として、腸内細菌の多様性が強く関連していることと、腸内細菌の多様性を得るには健康的な生活習慣と、プレバイオティクスやプロバイオティクスを含む、バランスの良い食生活が関係していることが示されました。




3.美肌づくりに必須な栄養


過去コラムにもまとめましたが、「美と元気にはタンパク質【アミノ酸】美腸活から見る必要なタンパク質事情②」  タンパク質は、私たちの体をつくる大切な栄養素で、皮膚や毛、爪もすべてタンパク質からつくられていますし、筋肉、内臓、血管、ホルモンもすべてタンパク質でできています。不足すれば、当然、皮膚の美しさや潤いが低下してしまいます。 美肌づくりに必要な栄養食材をまとめました。


タンパク質

皮膚を構成するコラーゲンなどの元となり、天然保湿因子も生成。肌の生まれ変わりを促進し、ターンオーバーの正常化をサポ―トします。 食材:肉類・魚類・卵・大豆製品・乳製品など


オメガ3脂肪酸

ホルモンや細胞膜の材料になり、美肌を保つのを助けます。肌の保湿機能を改善するセラミドの材料にもなります。食材:亜麻仁油・えごま油・イワシやサンマなどの青魚


ビタミンB群

肌のターンオーバーを正常に保ち、皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあります。ビタミンB2は、レバー・豚肉・鰻・納豆・牛乳などに。ビタミンB6は、レバー・サンマ・卵・大豆製品などに含有。


ビタミンA

肌のターンオーバーの活性化を促進。皮脂膜や天然保湿因子の生成を促し、皮膚や粘膜の潤いをキープ。食材:レバー・鰻・卵・緑黄色野菜


ビタミンC

皮膚を構成するコラーゲンの合成を促進するとともに、体内の活性酸素を除去する働きをサポート。食材:いちご・キウイなどのフルーツ・野菜


ビタミンE

血液の循環を促進し、肌の新陳代謝の活性化にも関与。肌のバリア機能を高めるはたらきも。高い抗酸化作用で、細胞ダメージも防ぎます。食材:ゴマ・アーモンド・ナッツ・大豆・アボカド


鉄分

骨、皮膚、粘膜の代謝や、コラーゲンの生成をサポートします。食材:レバー・赤身肉・魚・のりやひじきなどの海藻類・アサリ・豆類



ファストフードやインスタント食品は、代謝に欠かせないビタミンB群を大量に消費し、肌の新陳代謝を遅らせてしまうのと、塩分が高いので、乾燥肌の原因になります。 また、白砂糖をたっぷり使っている甘いスイーツは、体内を糖化するので、なるべく控えましょう。





田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
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