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目☆視覚のことについて☆視覚効果を利用して心情をコントロールできる

視覚を刺激する情報にあふれた現代の生活の中で、私たちは目を酷使しがち。普段調子がよいときは特に意識することなく使い続けて、五感の中でも最も頼っている目(視覚)もしっかりケアしていきましょう。



1.「視覚」のメカニズム


眼球は成人で直径約24mmの球体。毛様体の筋肉の収縮弛緩によって水晶体の厚さを変化させ、ピントを合わせていきます。 筋肉が疲労したり、加齢により硝子体が歪むことなどによってその範囲が縮小され、近くにピントを合わせることができなくなるのが、いわゆる老眼です。


また、網膜には光を感じとる視細胞が並んでいて、光の刺激を電気信号に変換しています。そして、網膜の一部から伸びた視神経の束が、脳へと信号を届けています。


●明るさの感知【桿体(かんたい)細胞】

桿体細胞は、明るさを感じる細胞であり、網膜全体に約1億2000万~1億3000万個存在しています。明るさの感度は錐体細胞の数百倍で、暗いところでも働くことができます。この働きにかかわるのが、桿体細胞に含まれるロドプシンという物質。ロドプシンは、光が当たると分解されて電気信号に変わり、明るさの情報を脳へ届け、光を失うと体内で再合成されて光の刺激を受け取るための準備をします。


●色の感知【錐体(すいたい)細胞】

錐体細胞は、色の違いをとらえる細胞。網膜の中心部には、「中心窩」というくぼみがあり、この周辺を「黄班」といいますが、黄班付近に約600~700万個集中して存在しています。錐体細胞には、長波長光(赤く見える光)、中波長光(緑に見える光)、短波長光(青く見える光)に反応する3種類の細胞があり、それぞれL錐体細胞、M錐体細胞、S錐体細胞と呼ばれています。 各細胞の興奮度合いを比べることで色の違いをとらえていて、錐体細胞は明るさへの感度が低いため、私たちは暗い場所では色の判断が曖昧になるのです。



2.電磁波の種類


私たちは見ることで外界を認識していますが、その作業は光があるからこそ成立しています。物体から跳ね返ってくる光を受け取ることで、物体の色や形、大きさ、立体感などを認識しているため。 また、光は何かに当たって反射したり、屈折をして、進路が変化しますが、視覚の感覚器官である目は、こうした光の変化も常に信号に変えて脳へ送り、映像としてとらえることができるのです。


「見える」を可能にする光は、電気と磁気のエネルギーが波のように空間を伝わっていくもので、テレビ放送や携帯電話などで使用する電磁波の仲間です。

人が見ることのできる光は「可視光線」と呼ばれ、波長がおよそ380~770mm(ナノメートル:1nmは100万分の1mm)の範囲です。 この範囲の中で、短い波長の光は紫色や青色に、長い波長の光は赤色に、中間は緑色に感じられます。

波長が短いガンマ線やX線、紫外線、波長の長い赤外線やテレビなどに用いられる電磁波は見ることができません。




3.目の病気


近年はスマホなどの普及もあって、目を介したコミュニケーションがかなりの割合を占めるようになり、目にかかる負担は昔よりも大きくなってきて、目のトラブルも増えてきています。

目の病気はすぐに表面化しないこともあり、不調を感じたまま放置しておくと最悪は、失明する危険もあります。


●ドライアイ : 目が乾く、ゴロゴロする、涙の量が減る

ドライアイは、涙の量が不足したり、涙の質のバランスがくずれたりすることで、涙が均等に行き渡らなくなり、目の表面に傷ができる病気。エアコンの使用、パソコンやスマホの使用、コンタクトレンズの装用者の増加に伴って、患者の数も激増しています。(推定800万~2200万人)


瞼のふちには、涙の蒸発を防ぐ脂を分泌するマイボーム腺があります。この脂が不足すると涙が蒸発し、ドライアイになってしまうのです。また、涙にはムチンというぬめりを作る成分が含まれていて、このムチンがあることで目の表面と水分が馴染み、目の表面に涙をとどめることができるのです。

治療法としては、目薬が有効です。


●加齢黄班変性 : 真っすぐなものが曲がって見える

現在アメリカでは、失明原因の第1位の病気。日本でも10~15年前から患者数が増加中。(50歳以上は80人に1人)

網膜の病気の中で、最も見え方に影響が出るのが、黄班部の障害から起こるこの病気。ものが歪んで見える、視界の中心が暗く見えるなどの症状が現れ、放置すると徐々に視力が低下します。両目に生じますが、多くの場合、どちらか一方の目から先に起きます。また、起こり方や進み方によって、進行が速い滲出型と、ゆっくり進む萎縮型に分けられます。




加齢以外の原因としては、喫煙、紫外線、食生活などのさまざまな要因が重なることで黄班部の障害は進行します。早期治療と生活習慣の見直し、カラダの酸化を防ぐ抗酸化などが有効です。


治療法としてはおもに3つがあります。

  1. PDT(光線力学的療法)
  2. レーザー治療
  3. 抗VEGF療法(眼球の中に注射で薬剤を投入)



●飛蚊症 : 目の前に浮遊物

眼球の中には、硝子体と呼ばれるゼリー状の透明な物質が詰まっています。角膜と水晶体を通して外部から入ってきた光は、硝子体を通過して網膜まで達しますが、加齢にともない硝子体はゼリー状から液状に変化し、しだいに収縮して網膜から剥がれます。これが硝子体の濁りとなって、明るいところを見た時に濁りの影が、網膜に映ってしまうのです。

生理的な現象なので気にしすぎないことが一番ですが、浮遊物の数が急激に増えた、浮遊物の形が変わったなど以前とは違う症状を感じたらすぐに眼科へ。



●白内障 : 目の水晶体が濁ってきて見えづらくなる

白内障は、レンズの役割をは果たしている水晶体が、加齢とともに濁っていく病気。加齢により、水晶体に含まれるタンパク質が変性するために起こります。 (50代:2人に1人  60代:3人に2人  70代:5人に4人  80歳以上:ほぼ全員)


代表的な症状は、ものがかすんで見える、まぶしさを感じる、暗い場所だとものが見えにくい、といったもの。

治療法としては、手術。水晶体を砕いて吸引し新しいレンズに入れ替える。



目は、物の色や形、大きさ、立体感、また、明るさや対象物との位置関係などを見るのに、脳と深いかかわりともつ器官。そのため、脳に異常があれば、物の見方にも変化が現れます。

視覚効果を利用すれば、洋服の色を変えてみたり、表情を少し変えるだけで、相手への印象を大きく変えることができるし、色や明るさを場面に応じてうまく活用することで、自分自身の心情をコントロールすることも可能です。


目は「心の窓」ともいわれます。 いつまでも輝き溢れる目を持ち続けられるよう目の検査も忘れずにしっかりと受けるようにしましょう。










田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
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