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女は夏に冷え症になる!【冷え】は万病のもと。冷えない体づくりをめざして

今年の夏は、「危険な暑さ」予報がでるぐらいの例年にない猛暑が続いています。熱中症や夏バテ対策は、自分で身を守るしかないのですが、どうしてもこの暑さに負けて、つい無防備になりがち。 冷房過剰な現代では、冬より夏の方が【冷え】は深刻です。【冷え】対策をまとめてみました。



1.【冷え】の症状


以前の平熱は36.5~37.2℃といわれていましたが、現在は約1℃下がり、35.6~36.2℃になっています。


夏は冷房や冷たい飲みなどで、体の外からも内からも体温を奪われ、冷えの邪気が体にどんどん蓄積します。体にたまった邪気は免疫力や自然治癒力を低下させ、夏にたまった疲れが、秋に咳・冬に風邪・春には頭痛…といった具合にずるずる不調を呼び込みます。


冷えにもさまざまなタイプがあります。女性に多いのが、末端冷え下半身冷え


女性が冷え性になりやすいのは、子宮、卵巣という冷えに弱い臓器を持ち、月経周期で自律神経が乱れやすく、筋肉量も少ないため、男性より冷えやすいから。 しかも、40代ぐらいになると(いわゆる更年期世代)今まで子宮を巡っていた血液が、女性ホルモンの減少で、上半身に上がってくるため、頭部はのぼせ、下半身が冷える状態になりがちです。運動不足も重なり、冷えが一気に加速します。


また、食べ過ぎも血液が消化管に集中して、熱を生成する器官である筋肉や心臓をめぐる血液が減り、冷えの原因になります。内臓冷えは、季節を問わず一年中冷たいものや、体を冷やす食べものが食べられることも一因でしょう。


平熱が1℃下がると、基礎代謝が約12%、免疫力が約30%落ちます。

同じものを食べても太りやすくなり、病気にかかりやすくなるのです。


がんの治療には、体温を上げるということがいわれているように、冷えた体はがんの繁殖を増やすため、命にかかわる病気も最初は冷えからはじまる、ともいわれています。



冷えの症状10項目



①疲れると異様に甘いものや脂っこいものが欲しくなる

甘いものや脂っこいものには依存性があり、疲れているときほど欲しくなるもの。それは不安や寂しさ、怒りを過食によって紛らす代償行為です。ストレスで自律神経が乱れ、体が冷えているところにそれらを過食すると、ますます冷えが進みます。


②雨の日はだるく、不調が起きやすい

低気圧に弱く、曇りや雨の日に体がだるくなるのは、体液が余って体を冷やしている「水毒」に陥っている状態です。


③食事のあと、だるくなる

胃や腸などの消化吸収機能が弱っている証拠。体を冷やす生活スタイルを改善しないと、冬にはさらに冷えが倍加します。


④舌の中央に白い苔がついている

東洋医学では、舌診(ぜつしん)といって、舌の状態から体調を診ます。舌の中央に白っぽい苔のようなものが付いている人は、体液が過剰で血液が薄くなっている状態。消化器系が冷えて弱っている証拠です。


⑤頬に赤みがあり、ほてりやのぼせを感じる

頬の赤みは、冷えのぼせの典型です。血液の巡りが滞っている瘀血の状態なので、上半身はのぼせて下半身は冷えているため、足が冷えている人が多い。


⑥花粉症などアレルギーがある

アレルギーは東洋医学的には、水毒がベースになって起こる病気といわれています。余った水が体を冷やし、肺や胃腸、腎臓などを弱らせます。そこに夜更かしやイライラから生じる熱が加わると体内で冷えと熱が混在する湿熱の状態になり、アレルギー症状が引き起こされます。


⑦排尿が、1日4回以下、もしくは8回以上

体が冷えているかどうかわかりやすいのが、尿の状態です。1日5~7回程度が適当ですが、8回以上の頻尿、もしくは4回以下の稀尿は要注意です。尿の色にも注意。


⑧排便の回数が多い軟便。もしくは便秘

軟便でよく下痢をする人は、胃腸の状態が弱く、体が冷えやすいタイプ。逆に、便秘の人は、毒がたまりやすく冷えていることに気づきにくいタイプ。


⑨おならがあまり出ない。出るときはくさい

くさいおならは腸内環境が劣悪である証。くさくてもおならで毒を出せる方がましで、あまりに腸の機能が落ちているとおならも出なくなります。


⑩なにかと思い悩み、イライラ・クヨクヨしがち

精神的に不安定になるのは、腸が弱くなっている証拠。さらに冷えにやられていきます。



2.体を冷やす食べ物/温める食べ物


冷房の中、薄着で冷たいものを食べたり、飲んだりすると胃腸が冷えて消化能力が落ちます。するといっそう腎もパワーダウンして、体内の水分を上に持っていけず、下半身や皮膚の内側に水が滞ってしまいます。これが水毒という状態。


多雨多湿の日本に住んでいると、過剰に水気をとらなくても、体に水が停滞して水毒から冷え性になる人が多い。体調が悪くなると、体のセンサー機能が乱れているので、より体に悪い食べ物を欲しがる傾向があります。例えば、冷え性で胃下垂ぎみの人に限って、生野菜とか果物とか甘いものとか…体を冷やすものを好んで食べたがるそう。


暑い季節・暑い地域には(体を冷やす)陰性の植物が、寒い季節・寒い地域には(体を温める)陽性の植物ができるという自然の法則をしっかり覚えましょう!


体を冷やす陰性の食材も、熱を加えたり、ショウガなどの体を温める陽性の薬味を加えたりして、調理法で陰を陽にする工夫を心がけて。




陰性
(体を冷やす食物)
平性
(どちらでもない食物)
陽性
(体を温める食物)
穀類
豆類
はと麦、大麦、小麦、
あわ、ひえ、豆腐
玄米、うるち米、小豆、大豆
えんどう豆、そら豆、トウモロコシ
もち米、いんげん豆、そば、
小麦粉製品
野菜
きゅうり、うり類、トマト、レタス、セロリ、アスパラガス、牛蒡、もやし、茄子、ほうれん草
人参、大根、ジャガイモ、椎茸、蓮根、里芋、きくらげ、ユリ根、銀杏、マッシュルーム
ニンニク、しそ、長ネギ、生姜、しし唐、パセリ、らっきょう、ピーマン、かぼちゃ、にら、玉葱、キャベツ
果物
バナナ、キウイ、パイナップル、マンゴー、スイカ、オレンジ、メロン、レモン、梨、柿
いちご、ぶどう、りんご、びわ、いちじく、干し柿
ざくろ、桃、栗、さくらんぼ、アンズ、梅
魚介・海藻
・肉類
牛・豚の腎臓、たこ、あさり、しじみ、うに
豚肉、鶏肉、牛乳、牛・豚・鶏の心臓、サンマ、ひらめ、鯖、鮭、イカ、アワビ、昆布、ひじき
鶏肉、牛肉、羊肉、牛・豚・鶏の肝臓・胃袋・腸、鯵、鱧、海老、牡蠣、鰯、穴子、鰻
調味料
塩、砂糖、醤油、バター
ごま
黒砂糖、酢、味噌、日本酒、酒粕、みりん、植物性油、シナモン、唐辛子、マスタード


腎を養う黒い食べもの&ねばねば食品


黒い色の食材やねばねば食品は腎の薬。生命力を増やしてくれるので、薬膳の食材としても活躍します。

黒い食べもの

玄米・無漂白パン・ごま・黒豆・小豆・ゴボウ・れんこん・ひじき・わかめ etc

ねばねば食品

納豆・ヤマイモ・オクラ etc



冷やさない食べ方5原則

  1. 水分をとりすぎない。ゴクゴクでなく、チビチビ飲みで
  2. 砂糖、果物、生野菜過多は冷えのぼせの原因に。
  3. 活性酸素は脂肪とツルむ。脂っこいものはほどほどに。
  4. 食べ過ぎは体を酸化させる。よく噛んで少食を意識して。
  5. 食品添加物は極めて陰性。最大の悪。極力避けて。




3.【冷え】の対策方法


お風呂 BATH


夏は発汗によって毛穴が開いた状態。冷房の冷気が当たっても、体はすぐに毛穴を閉じられず、引っ込む汗と一緒に冷えの邪気が体に入り込み、冷房病を招きます。 

冷房病の予防には、入った冷えはその日のうちに出すのが鉄則。半身浴で、体を芯から温め、腎や消化器、子宮の働きを活性化し、リンパの流れもよくしてむくみの改善にも効果があります。


さらに、夏の半身浴は、汗がよく出るので絶大なデトックス効果を発揮します。冷えの邪気だけでなく、鉛やカドミウムなど体に有害な重金属も、汗と一緒に排泄されるといわれています。


夏に発汗すると、尿量が減少するので、腎を養う大切な時期。ずっと冷房の部屋にいて汗をかかないと、腎は働き続けてエネルギーが減退し、気力・体力・精力がおちて夏バテになります。


デトックス効果マックスの【半身浴】

夏は38℃くらい、冬は40℃くらいまでのぬるま湯に、みぞおちから下だけ20~30分つかります。ぬるくなったら差し湯をして温度調節をして。半身浴が終わったら体を洗い、最後に好みの温度で入浴してからお風呂を出ましょう。


手足の冷えやほてりをとる【足湯】

バケツを2つ用紙、40℃くらいのお湯と水を深さ20cmほどそれぞれに注ぎます。お湯に両足をつけて温まったら、冷たい水に足を入れます。これを交互に4~5回くり返し、トータル20分ほど行い、最後は冷たい水で終了。風邪を引いたときはぬるめのお湯からスタートして徐々に熱湯を注ぎいれ、足が真っ赤になるまで10~20分つかるのがオススメです。



服装 FASHION


夏は薄着の季節ですが、屋内はどこでも冷房がかかっているので、衣類で防寒しましょう。おすすめは、インナーの重ね着で下半身をしっかり防衛すること!



体操 EXERCISE


長時間座りっぱなしになることが多い現代生活では、意識的に体を動かすように心がけましょう。1時間をめどに、座ったままでもできる肩回し運動や、肩を上下に上げ下げするような運動など。


特に筋肉を動かして、体を中から温めることを意識しましょう。脂肪には体を冷やす作用があり、筋肉は熱を生む働きがあります。体温の約40%は筋肉で産生されているので、筋肉を収縮&弛緩することで、筋肉内の毛細血管の流れが促され、体温がアップします。









田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
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