
健康にいい調味料選びのマメ知識【料理酒】料理に使用するお酒でオススメは
前回に引き続いて「調味料選び」の料理酒編をご紹介します。
目次 ●調味料選びのマメ知識:『料理酒』
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調味料選びのマメ知識:『料理酒』
◆料理酒◆
皆さんのご家庭では料理にどのようなお酒を使っていますか?
所詮お酒だからどれも同じだと思って調味料売り場で安く売られているものを手に取っていませんか?
実は各商品とも、裏のラベルをよく見ると原材料はバラバラ。
普通のお酒と思いきや、添加物だらけの『酒風調味料』が売り場のほとんどを占めています。
みりんと同様に料理のコク出しや食材の臭み消しに欠かせない料理酒。家庭料理の基本になる調味料のひとつですから、カラダに負担がかかるものは避けるように心掛けましょう。
その1.安い料理酒にはワケがある!?
スーパーで売っている料理酒の原材料を見ると、主原料となる米・米麹の他に食塩や酸味料などが含まれているものがほとんどで、中には水あめなどの糖質が添加されているものもあります。
料理酒もみりんと同様に添加物を多く含むものは発酵調味料としての意味を成しません。ではなぜ、これほどまでにいろいろなモノが添加されているのでしょうか。
その理由はズバリ「酒税法」の問題。酒類を販売するためには特別な許可が必要で、課税対象にもなります。
つまり。
料理酒を酒類としてそのまま販売すると費用が掛かってしまうというコト。少しでも安く販売するためには課税対象から外れなければいけません。そこで、主原料に食塩や酢などを加えて不可飲処置を施し、酒類ではない『料理専用のお酒』として販売しているわけです。
添加物を多く含む料理酒は、決して味やうま味を追求したものではないということを頭に入れておいてください。
その2.料理酒=純米酒のススメ
そもそも料理専用のお酒という定義自体が酒税法から逃れるために作られたもの。
料理に使用するお酒は、米と米麹のみでつくられた『純米酒』がオススメです。
さらに使用する米や仕込み水にこだわっているものであれば言うことはありません。純米酒特有のふくよかな甘みとうま味は料理に深いコクを与えてくれます。
また、純米酒の他にも料理で使えるお酒として米・米麹に醸造アルコールを添加した清酒・醸造酒と呼ばれるものもあります。醸造アルコールが添加されたものは飲用時こそあまりオススメできませんが、料理に使用する場合は基本的にアルコール分はすべて飛ばすことになるのでさほど問題はないでしょう。純米酒よりは安価で購入できるので、予算に合わせて自分に合ったものを見つけてください。
その3.オススメの料理酒
料理のうま味を一番引き出すのが純米酒であれば、純米吟醸や純米大吟醸などの高級な日本酒を使えばさらに美味しくなると思うかもしれません。
しかし、それらは飲用時こそ雑味のない上品な味わいですが、精米時に米自体のうま味成分が削られているので料理には向きません。料理で使用する場合は、精米歩合が高くアミノ酸を多く含んだ安い純米酒を選びましょう。
◆タカラ 料理のための清酒
https://www.takarashuzo.co.jp/cooking/honseishu/
醸造アルコールが添加されていますが、国産の米・米麹にこだわり手軽に購入できます。
料理向けに有機酸やコハク酸などのうま味成分がプラスされてることもポイント。
◆福来純 純米料理酒
https://www.hakusenshuzou.jp/goods/detail.cgi?id=21
岐阜県産の好適米を主原料に、手作業で丁寧に育てた米麹が使用されています。独自製法のもち米四段仕込みと長期発酵で他の料理酒よりもうま味がたっぷり。
「帰宅して10分で作れる糖質制限やせる夜ごはん」川上晶也著(芸文社)