健康にいい調味料選びのマメ知識|みりんって飲めるの?みりんって実は…
食材にはこだわってる方は多いのに、意外と、調味料は特売ものや業務用で調理している方が多いのは少し残念です。 価格との兼ね合いもありますが、できるだけ調味料にも配慮していただけると、さらにカラダは喜ぶと思います。
前回に引き続いて「調味料選び」のみりん編をご紹介します。
目次 ●調味料選びのマメ知識:『みりん』
|
調味料選びのマメ知識:『みりん』
◆みりん◆
皆さんは「みりん(味醂、味淋)」は使っていますか?
みりんは、アルコール飲料の一種で混成酒に分類されている調味料ですが、
みりんの歴史は古く、もともとは女性やお酒が弱い人たちに親しまれていた飲用のお酒。 それが江戸の後期からそばつゆや蒲焼のたれに活用されるようになり、今では家庭料理に欠かせない調味料として定着しています。
みりん=お酒であることは今も変わりませんが、最近では類似品が多く出回っていますので、その違いを踏まえながら「みりん選び」のポイントを押さえましょう。
その1.本物のみりんは美味しく飲める!
みりんとは、原材料であるもち米を蒸して米麹と焼酎と共に発酵させ、40~60日かけて糖化させたもので、本来は美味しく飲めることが条件となります。
そんな長期発酵の過程でできた有機酸やアミノ酸がみりん特有の風味を生み出し、料理においても色々な役割を担ってくれます。
ただ、実のところそんな飲めるみりんのシェアはわずか2%ほど。 現在では、本みりんでも醸造アルコールや糖類が添加されているものが一般的になっています。
みりんの効果(特長)
・上品でまろやかな甘みとコクを与える
・照りやつやを出してくれる
・肉や魚の臭みを消してくれる
・野菜の煮崩れを防いでくれる
・美味しく飲める
その2.「本みりん」と「みりん風調味料」の違い
最近では「みりん風調味料」と呼ばれるものがスーパーの棚に並んでいますが、それらは米・米麹に水あめなどの糖類やうまみ調味料・香料などの添加物を混ぜ合わせただけのもので、発酵・熟成されたものではありません。
アルコールを含まないので煮切る必要がなく、本みりんに比べて格段に安いのでついつい手が伸びてしまいそうですが、大きな注意点がひとつ。
「本みりん」に含まれる糖質が消化吸収のゆるやかな多糖類であることに対して、「みりん風調味料」の糖質は砂糖などのショ糖がベースの二糖類であるということ。 ショ糖は急激に血糖値を上昇させて生活習慣病を誘発する要因になるのでなるべく避けるようにしましょう。 |
その3.オススメのみりん
私が調理する際にも使用している、もち米・米麹・焼酎のみを原材料としたオススメのみりんを紹介します。
・角谷文治郎商店 三州三河みりん
http://www.mikawamirin.com/index.php
・福来純「伝統製法」熟成本みりん
・九重味淋 本みりん 九重櫻
「帰宅して10分で作れる糖質制限やせる夜ごはん」川上晶也著(芸文社)