スティーブ・ジョブズも感じた『人生の繁栄の法則』そこには心の力が存在する
物も情報もあふれている現代社会。これは日本に限らず世界でも同じです。物質的な豊かさでココロを埋めようとしてきたが、やはり、物だけではココロの平穏は得られないと、改めてわかってきたので、次の新しい時代に突入しています。
2019年の念頭にあたり、自省と初心に立ち返るという想いをこめてココロ磨きをいたします。
1.スティーブ・ジョブズからの法則
経営者であれば、利益を出すのは当然の仕事であることは間違いない事実です。なぜならば、利益がなければ、従業員の給料をはじめ、会社が存続することができないからです。
ただ、利益追求のハウツー方法ばかりが優先され、戦略・戦術方法ばかりが注目されてきたことで、結局、一時的な成功に終わることも証明されてきてしまったのも事実です。
古いタイプの「戦う」経営者は、まだ人々に消費を促しトラブルと貧困の差を増やし、自分の不安を売上や利益の数字で埋めようとしています。 ここから生じる争いをやめて、消費をあおる利益追求の経済社会から、安らぎのある新しい気づきの社会へと変化しなくてはなりません。
● ×経済学 〇人間経済学
生きることも経済活動も「争うこと」が目的ではありません。 その意義からして人々を幸せにしない経済は意味がありません。
自分を中心に利を追うという習慣や、利益がすべてという世界観など、今までに身につけた間違った経済学の常識をこれからは、もう一度学び直すことが必要になってきているように思います。・・・正しい「人間経済学」として。
「人の役に立つこと」を目的とした企業は、人口の大部分を占める一般の消費者の惜しみない応援を得て、成功のチャンスは広がります。
経済競争の頂点に立ったものの2011年に56歳の若さで逝去した天才スティーブ・ジョブズの「病床の詩」から、彼が得た境地「終わりを知らない富の追求は、人生を歪めてしまう」を感じてみましょう。
私はビジネスの世界で、成功の頂点に君臨した。
他人の目には、私の人生は成功の典型的な縮図に見えるだろう。
しかし、仕事をのぞくと喜びが少ない人生だった。人生の終わりには、富など私が積み上げてきた人生の単なる事実でしかない。
私がずっとプライドを持っていたこと、認証(みとめられること)や富は、迫る死を目の前にして色あせていき、何も意味をなさなくなっている。
今やっと理解したことがある。人生において十分にやっていけるだけの富を積み上げた後は、富とは関係のない他のことを追い求めた方がよい。
もっと大切な何か他のこと。それは、人間関係や芸術や、または若い頃からの夢かもしれない。
終わりを知らない富の追求は、人生を歪ませてしまう。私のようにね。
神は、誰もの心の中に、富によってもたらせた「幻想」ではなく、愛を感じさせるための「感覚」というものを与えてくださった。
私が勝ち得た富は、私が死ぬ時に一緒に持っていけるものではない。
私が持っていける物は、愛情にあふれた思い出だけだ。
スティーブ・ジョブズ
●アメリカの先端企業では瞑想ブーム
スティーブ・ジョブズも死の床で財産よりも、もっと別な幸せに一生の時間を費やしてもよかったのではないかと言っているように、今、アメリカの最先端の企業(Googleやモルガン・スタンレー銀行等)では、瞑想や断食を日常業務の時間に組み入れているところが増えています。
話題の、『マインドフルネス』。 オフィスの片隅に、畳を敷いた小部屋を設けて、15分程度の瞑想を仕事の時間の中に取り入れているのです。
これら最先端の企業は時代の急速な変化による過重なストレス業務から、うつや精神的に悩む人が続出し始め、今までは経済活動に邪魔と思われていた瞑想や断食やヨガを取り入れることで、対人関係のストレスも軽減しトラブルが少なくなり、また仕事に開放感と能率の高さが実証され、これらの効果に対して新しいアメリカの若い経営者が気づきはじめたからです。
物や快楽で身辺を埋めることよりも、心の安らぎ・平和・良好な対人関係に軸を移して企業生活をする方が、企業にとっても社員にとっても有益であるとわかってきました。 穏やかさ・清々しさ・知足感(足るを知る)に先進社会が方向転換してきたといえるでしょう。
もう一つの利点は、感謝と祈りを取り入れることによって、自身の欲の歯止めが利くということ。これは経営者にとってはとても大事なことです。 人から奪うことよりも、与えることの多い人生を歩めるようになるからです。
2.無敵経営の法則
● 戦わずに無敵とは?
無敵には「戦って勝ち抜く無敵」と、戦いとは無縁で “ 好意の恩返し ” の連鎖の中 “ 味方だらけの世界 ” で経営する「戦わないで繁栄する無敵」があります。
無敵の経営の法則は、『 自分だけなく相手も富ませる 』ことによって自分も繁栄していく経営方針にあります。 自分だけが富んでいると相手が細り、やがて自分も細ることになるからです。逆もまたしかり。
よくwinwinの関係といわれますが、それは、結果論であって、それを導くための方程式としては、「まずは相手の利」で「相手に幸せをもたらし、その後に自分の利」です。
この順番を決して間違ってはいけません。 事実、私が尊敬する50年以上経営のトップをひた走る会長からの教えは「先に、相手を儲けさせろ。相手を喜ばせろ。」でした。
● では、無敵の経営システムとは?
ステークホルダーに喜びをもたらすことは、社員と共に顧客と取引先や地域に喜びをもたらすことを目ざすことで、次第に、世間や地域の方から信頼と感謝の言葉が届くようになり、それを耳にした社員は、生き甲斐とやりがいを感じるようになり、また仕事の価値を自然と目覚めさすようになります。
その世間からの信頼と感謝によって社員が更に仕事に喜びをみつけ、生き生きと働けるような新しい形の就労システムにします。 このような、厚いファンに囲まれた味方だらけの世界には、今までのような古い「男の戦いの世界の思考習慣」や「弱肉強食の資本主義」などの勝ち負けの思考が必要ないのです。
● でも、唯一もたなくてはならない武器とは?
では、戦うことが不要の味方だらけの世界をつくる方法として、唯一もたなくてはならない武器があります。
それは「笑顔」と「温かさ」です。
経営者にとって必要なことは、「温かさ」に基づいた「笑顔」を自社の商品やサービスを通じて、社員が、お客様に提供していけるようにすることです。
決して経営に刀(学歴・地位・名誉・権力・個人・欲)を持ちこんではいけません。いつまでもそんな刀を振り回していると、永遠に会社が戦場になってしまいます。 新しい経済活動というのは、会社を戦場にするのではなく、私たちの日常生活と心を豊かにするためにあるのです。
3.人間経営学の成功法則
① 失敗やトラブルは突然にやってこない
恩を忘れる人に名経営者はいないといわれ、恩を刻んで生きていくことを必定とし、信用と信頼を得ることを優先することは当たり前ですが。
予期せぬ失敗やトラブルが起こることも経営者にとっては当たり前になってはいるものの、失敗やトラブルの多くの場合、「欲の過剰」が原因。
何事も偶然ではなく、失敗やトラブルはいきなりはやってきません。 少しのケチが重なり、準備が整ったときにドカンとやってくるのです。しかも、3つの準備が整うと大きなトラブルに発展します。
居眠りし、対向車線にはみだし、対向車が来た時に大きな事故になるように。また、社員の給料を抑え、休みをとらせず残業させて、自分だけ多額の給料を確保する時、など。
② 心には力がある・良き想いは形を成す
人間経済学の理論
心には力がある 心の力の大きさに気づき利用する
良き想い、良き期待は形をなす。
また
悪しき想い、悪しき期待も形を成す。
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また、人間経済面から見て人は4種類に分けられます。もちろん1.をめざします。
- 繁栄と幸せ感を惜しみなくもたらす人(最徳の人)
- 繁栄し、利益を独り占めにする人(覇権志向の人、人に苦をもたらす人)
- 繁栄する人についていく人(常にもらいたがる人)
- 生き甲斐を失ってただ流れの人(批判だけに生きる人)
③ 信用は繁栄の元。利より信。当たり前の洗い直し
「欲でなした事業は、必ず挫折する。志を立ててなしたことは継続と終わりのない繁栄をみる。」
社長が数字と売り上げだけを毎日追い、数字だけの会議が続くと、社員の心の動きが止まり、大切な顧客の心も読めなくなり、苦情やトラブルが増える。トラブルに走り回ることが多くなると、疲労がたまり、さらに数字の追求で、少しずつ業務に「ごまかし」が入るようになる。
④ 善意と好意は与えっぱなしで
今までに投げたものがすべて返ってくることを意識して。すべては人生の後半で受け取るようになっているからです。
若いときはわからないかもしれないが、40代をすぎ、人生の後半になると、人生の前半でなしたことのお返しをたくさん受け取るようになります。 良きことも悪しきことも人生の後半で受け取ることになり、つまり、「人になしたこと」をすべて自分が受け取るように仕組まれているのです。
今ある境遇も今の状況も人間関係も、人からの好意も悪意も、そして今の自分の健康も。
だから、善意と好意は効果を求めず与えっぱなしにするのです。
⑤ せこいケチは血を吸い過ぎた蚊と同じで“自滅”する
せこい生き方になっていませんか?
世知辛い、計算高い人はどこかで必ず大損します。お人好しで人の為にお金と時間をも費やしている人は、ある時ドーンとプラスのお返しがやってきます。 天は一生の中で、きちんと一銭も狂わず見事に綺麗に精算するのです。 それは、「天からのおとしまえ」ともいいます。
私の大好きな言葉で表現すると「天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかいそにしてもらさず)」です。 天はこの世の諸悪・善事を見逃し放置することはなく、この網から逃れる者はいないのです。
せこい・ケチな人というのは、自分の出費を抑え、他人のお金に依存し、なんでもケチって決しておごらない、出し惜しみをし、驕り威張り、人を見下し、周りの人々や特に下位の人々には何も与えない、そのくせ自分のお金になることだけは投資を惜しまない人のことです。
この思考習慣が身にについてしまっている人は、貧困意識。 いつもケチを選ぶと、心の力が、いつも貧であることを望んでいると勘違いして、金銭的にも精神的にも貧者になるチャンスを増やしてくれるのです。
逆に、将来ずっと余裕あるリッチな経営者を目指すならば、自分が富む者の資格があることを自覚してケチらず、ごまかさず生きるを身につけねばなりません。これは富者意識。
節約を実行しながらリッチに生きる精神を身につけること。 自分は運に恵まれているし、運を味方につけていると毎日感謝唱和して、他人には少し多めにあげる習慣をつけていると、不思議と運気が良くなり生活が向上していきます。