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大腸憩室炎や嵌頓・鼠径ヘルニアの原因|急増する腸がはみ出る病気とは

「腸がはみ出る病気」というと、えっ!?と驚いてしまいますが、美腸活を推進するインナーケアラボでは、腸の病気:はみ出る編をご紹介します。




1.鼠径ヘルニア・嵌頓ヘルニアについて


鼠径ヘルニアとは



鼠径ヘルニアというのは、脱腸のこと。鼠径部=太もももしくは足のつけ根部分のことをいい、鼠径ヘルニアは、本来、おなかの中に収まっている小腸の一部が、おなかの筋肉の隙間から飛び出すことで起きる病気です。


引用:ヨミドクター


患者の9割は男性で、その主な原因としては

  1. 下腹部と太ももの境目にあたる鼠径部血管や精管などが通っている関係で筋肉の隙間が広がりやすく、ヘルニアがよくできるため
  2. 加齢でおなかの筋肉が緩み、隙間ができやすくなるため


飛び出た腸が、広い隙間であれば、痛みもなく特に違和感を覚えることもないし、手で押したり、寝たりすると元に戻り、すぐに健康を害することもないが、はみ出した腸が、隙間にはまりこんで締めつけられ、詰まったり、壊死したりする恐れがあるので、隙間を防ぐ手術をするのが一般的な対処治療です。


鼠径ヘルニアの手術件数は、年間約15万件と、消化器外科では最もポピュラーな手術の一つであり、主な手術方法は2つ。


  1. 切開して、網目状のシートなどで隙間を防ぐ方法
  2. おなかに小さな穴を3ヶ所開け、カメラと手術器具を入れておなかの内側から隙間を防ぐ腹腔鏡手術。 傷の治りが早く入院期間も短いというメリットから、腹腔鏡手術はこの10年間で12倍の12000件と急増しています。


ただ、隙間を塞いだシートは、体内で縮んだり、動いたりするため、数%の確率でヘルニアが再発することが多い。



嵌頓ヘルニアとは



嵌頓(かんとん)ヘルニアというのは、おなかの筋肉の隙間からはみ出した小腸が、はまりこんで締め付けられ、元に戻らなくなる状態。 強い痛みを伴うことが特長で、血流が悪くなって、はみだした臓器に血液が充分に行き渡らないため、組織や細胞が壊死したりすることをいいます。 


引用:ヨミドクター


鼠径ヘルニアのうち5%が嵌頓ヘルニアに悪化する可能性があるといわれています。

壊死した部分を切除するなど緊急手術が必要になり、術後に死亡する危険性も高くなるそうです。


2.大腸憩室炎について


憩室(けいしつ)というのは、大腸の壁の一部が外側に飛び出してできた袋状のもの


大腸は、腸の筋肉(筋層)が波のように収縮を繰り返す蠕動運動で消化物を送りだしています。 この筋肉に栄養を送る血管の通り道があり、筋肉が所々で途切れていて、ここから腸の壁の壁の一部が飛び出してしまい、これを憩室といいます。


引用:ヨミドクター


憩室は、大腸の右側の上行結腸と直腸の手前のS状結腸にできやすく、憩室自体は無害で、多くの人にできているものではありますが、中に消化物が詰まって菌が繁殖し、粘膜を刺激して炎症を起こすことがあります。これが大腸憩室炎です。


大腸憩室は、腸の組織が弱った中高年に多くみられ、50歳代の半数、80歳以上の7割近くはできているそうです。


原因としては、ストレス食生活の欧米化だといわれています。 元々は繊維質が少なく、肉類が食事の中心となる欧米人に多くみられ、たまった便やガスで腸の中の圧力が高まるとできやすいからでしたが、最近では、日本人にも急増しています。


やっかいなのは、憩室は、1個できると複数形成され、炎症も繰り返すことが多く、重症化すると憩室に穴が開いて腹膜炎を起こして手術が必要になることもあります。


また、憩室から出血する(憩室出血)は、トイレで大量に下血することで発覚することも多く、その理由としては、憩室にも腸に栄養を送る動脈が通っているので、刺激が加わった拍子に出血する場合があるためで、血管が硬くなっていたり、脳梗塞を防ぐために血が固まりにくい薬を服用している高齢者にも多く発症しています。


典型的な症状としては、「急に下腹部が痛くなり、下痢がはじまる。最初は周期的に下腹部が痛くなるだけだったが、時間がたつと熱が出たりふるえがはじまったり、赤黒い便が出る。」 こうなると要注意です。


憩室出血は、繰り返すことが多い一方で、出血する血管が細いことから自然に止まることもあります。 大腸内の圧力が高まると出血しやすくなるため、便秘にならないように注意することも必要です。


対策として】

 腸内フローラを改善しましょう!!

  • ストレスを軽減できるよう外部環境を整える
  • 腸内細菌が喜ぶ食事や天然水を摂取する
  • 激減している腸内細菌の量を増やす(土壌菌を摂取する)






    まとめ

    • 鼠径ヘルニア(脱腸)の原因としては、加齢によるおなかの筋肉がゆるみ隙間ができやすくなるからで、嵌頓ヘルニアになる前に手術で対症療法をするべき。
    • 最近、急増している大腸憩室炎は生活習慣が原因であることが指摘されている。



    田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

    田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

    美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
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