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ベジファーストではなくカーボ・ラストがダイエットの常識。早食いは絶対NG!


食生活の見直しで、血糖値を上げない・食べ方ダイエット方法の定説として、「ベジファースト」といわれています。野菜から食べましょう…と、食べる順番を変えることでダイエットにつながるというもの。でも実は、ベジファーストに重点をおくよりも「カーボ・ラスト」(糖質を最後に食べる)ということの方が効果があるのです。そして「早食い」が糖尿病発症になる一番の原因であることもまとめてみました。



1.血糖値について


血糖値とは


血糖値とは、血液中のブドウ糖濃度のこと。ごはんやパンなどの炭水化物、イモ類やお菓子といった糖質を含む食品は体内でブドウ糖に分解され、吸収されて血液中に溶け出します。


ブドウ糖は全身の筋肉や脳をはじめとする中枢神経、赤血球のエネルギーとなり、すぐに使われない分は脂肪細胞やエネルギー代謝に必要な物質であるグリコーゲンとして貯蔵されます。


血糖値は、食事をすれば必ず上がるものの、健康な人の体内では一定の幅の中で保たれています。その役割を担うのが、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きです。


食事によって血糖値があがると、膵臓のランゲルハンス島と呼ばれる組織からインスリンが分泌されます。血糖が全身の臓器に届くとインスリンがはたらき、各臓器は血糖を取り込んでエネルギーとして利用したり、たんぱく質の合成や細胞の増殖をうながします。


こうしたインスリンのはたらきによって、食後に増加した血糖は一定量を保つことができます。インスリンだけに血糖値を下げるはたらきがあるのです。


ブドウ糖は私たちが生きていく上で重要な成分であり、血糖そのものは悪者ではありません。気をつけたいのは、過食などの食生活の乱れによるブドウ糖の過剰摂取です。


グルコーススパイクとは


糖質が多い食品をとると、食後30分から60分後をピークに血糖値が急激に高くなります。すると、血糖値を下げるために、膵臓からインスリンが分泌され、血糖値は急降下します。 このように、血糖値がジェットコースターのように上昇と下降を繰り返す状態を「グルコーススパイク」といいます。

日常的に繰り返されると膵臓が疲弊し、インスリンの分泌機能が低下してしまいます。

また、血糖値の乱高下によって体は低血糖状態になり、眠気や不眠、集中力の低下、頭痛、吐き気といった不快な症状がおこります。




2.食べ順ダイエットこれが本当!!


食後に高血糖を避けるための食事法として広く知られるものには、糖質制限食と食べ順ダイエットがあります。よく聞く「ベジファースト」野菜から食べましょう!というやつです。


ところが、米・ニューヨークのウェイル・コーネル医科大学のグループが発表したデータでは、「ベジファースト」に重点をおくのではなく、「カーボ・ラスト」が有効的であると発表されました。



野菜→おかず→ごはん(炭水化物) だけではなく、肉→ごはん(炭水化物)や魚→ごはん(炭水化物)・肉→野菜→ごはん(炭水化物) などでも構わない。つまり、カーボ・ラスト:糖質を最後に食べることで、食後の血糖値の上昇を抑えることが検証されました。



3.「早(速)食い」が糖尿病になる一番の原因!!


40~74歳の男女を対象とした5,191万9,920人程度と推定される全国の特定健診受診者データベースの中から2008年度を初年度として2009~11年度の特定健診をフォローアップした19万8,187人のデータから導きだされた結果がこちら。このうち7032人が糖尿病を発症した。



このデータからわかること

① 糖尿病発症者の食習慣は、「早(速)食い」「就寝前の食事」「夜食あり」「朝食抜き」であることが多い。


② 早(速)食いの人は若く、BMIが大きく、20歳時からの体重増加が大きく、最近1年で体重変動を起こしていることが多い。


③ 早(速)食いであることは、他のさまざまな危険因子と独立して糖尿病発症のリスクである。



● 糖尿病発症の考えられるスキーム

▼仕事上のストレスによる早(速)食い → 過食 → 肥満 → 糖尿病

▼咀嚼不足 :咀嚼回数が少ない → エネルギー消費の低下 → 過食 → 糖尿病



4.血糖値をあげない・糖尿病にならないための6ルール




●よく噛んで食べる


●カーボ・ラスト:糖質は最後に食べる


●糖質過多の食事内容を改善する


●寝る前・夜食を食べない


●朝食は食べる

(※朝食を食べない方が痩せやすいというデータもあるので個人差あり)


●食後に軽い運動をする




5.グルコーススパイクの症状

こんな症状がある時は血糖値のせいかもしれません。


〇 食後眠くなる

血糖値が上昇すると眠気と覚醒を切り替える脳内神経伝達物質:オレキシンが分泌されなくなってしまい眠気に襲われてしまう。


〇 集中力が続かない

血糖値を下げるためにインスリンが分泌されると、再び血糖値をあげるためにアドレナリンなどが分泌されます。その結果集中力の低下がおこります。


〇 痩せづらい

血糖値が急上昇して高血糖になるとインスリンがはたらき、血中のブドウ糖を脂肪に変えます。そのため中性脂肪が増えて太りやすくなり、痩せにくくなります。


〇 一日中だるい

血糖値の乱高下によってインスリンを分泌する膵臓をはじめ、内臓が酷使され続けると慢性的な疲労を感じるようになり、一日中だるくなります。


〇 頭痛がする

血糖値が急激に下がって低血糖状態になると、脳はエネルギー不足で正常に活動できなくなってしまう。その結果、食後に頭痛がおこります。


〇 目がかすむ

食後2~3時間の目のかすみもインスリン不足による低血糖の症状です。頭痛と同じく、脳の活動が正常時よりも低下している状態になっています。


〇 食後の動悸が激しい

一度の大量の糖質をとると、30分ほどの短い時間で血糖値が急上昇します。それに伴うインスリンの大量分泌で低血糖に陥ると、めまいなどを起こす場合もあります。








田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
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