catch-img

瞑想で『いま・ここ』 を生きる|あるがままを受け入れて心の迷走を消す方法

マインドフルネスや瞑想…という言葉はもうすっかり定着しました。ストレスは腸内細菌の天敵です。というよりも、最大の敵。かといって、ストレスのない生活で生きるのは難しいので…こころの迷走(マインド・ワンダリング)を消す方法をマスターしましょう。



1.善玉ストレス vs 悪玉ストレス


ストレスとは、主として外界からの刺激(ストレッサ―)によって体に生じた歪みの状態であり、ストレッサ―に対する脳の過剰反応とされます。人生苦の大半は、ストレスが真因だといえますね。


人間関係のトラブルでも、貧困でも病気でも、苦にすればそれがストレスとなり、いつまでも苦にしていたら事態は悪化するしかありません。


ただし、ストレスのすべてが害になるわけではなく、適度なストレス(善玉ストレス)は好ましい刺激となって、集中力を高めたり、作業能率を上げたりしますが、過度のストレス(悪玉ストレス)にさらされると、体への弊害は予想以上に大きくなります。


家族が交通事故で急死した悲しみのあまり、一晩で髪が真っ白になったとか、左遷通告を受けたサラリーマンが瞬時に胃潰瘍になったなど、それほどまでにストレスの影響力は大きいのです。( 子供の頃に、祖母の話で、隣の奥様が旦那の浮気を知って一晩で髪の毛が真っ白になったのを見たと言ってました。)


命を奪う危険性まで含んだストレスを、NHKの番組製作者がひねり出して考えた造語が「キラーストレス」。 おぞましい造語ですが、それほどまでに恐い存在であることは確かです。


とはいえ。普通に生活をしているだけでも、多様なストレスの中に囲まれているのも事実。


さらに本来人間に備わっている記憶力や想像力によって、脳内では自動的にストレス反応が何度も引き起こされています。 例えば、職場で上司に厳しく叱責された場面を思い出すたびに、いつまた叱られるかと考えるだけで、ストレスを感じる…これも立派なストレス。つまり、外からの刺激だけがストレスを引き起こすのではない、ということなのです。


●マインド・ワンダリング


このように、目の前の現実についてではなく、過去や未来についてあれこれ考え巡らせてしまう状態を「マインド・ワンダリング(心の迷走)」と呼び、最近のストレス研究で注目されてきました。


2010年にハーバード大学の心理学者たちが2250人を対象に行った大規模な調査結果によると、マインド・ワンダリングの状態は生活時間の実に47%にも上った。 つまり起きている時間の半分近く私たちはストレスを感じやすい状態に置かれているのです。 心が迷走している間は、ストレス反応がずっとつづき、脳も心も体も少しずつ蝕まれていく…という。


考える葦である人間は、考えを止めることなどはできませんが、キラーストレスを発生させる心の迷走には気をつけなけなくてはいけません。 とくに現代では、迷走の危険性をどんどん加速させるものがいつも身近にある・・・「スマホ」です。 寝る前のスマホはもちろん、スマホを手にしない時間を作ることもとても重要。


●ストレス対策・・・マインドフルネス


ストレス対策はいろいろあります。 笑いは有効だし、適度な運動や食事内容の工夫でストレスは緩和できます。その中でも特に心の迷走対策に非常に有効な方法として、アメリカ心理学会が推薦しているのは「瞑想」です。


すでに欧米ではかなり広がり、日本でもあちこちでマインドフルとかマインドフルネスという言葉を見聞きするようになりました。 瞑想は東洋の宗教修行の中枢をなし、高度に体系化されていて、ヨガでも禅でも道教でも、瞑想は欠かせないものの、一般人には近づきにくいイメージがあります。


瞑想というと、無念無想とか特別な呼吸法を想像してしまいますが、アメリカのマサチューセッツ大学医学部で開発された「マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)」での瞑想とは、

ある瞬間の現実をあるがままに知覚し、それに対する思考や感情にとらわれない心の持ち方をトレーニングするというもの。


それならば、日本人にはなじみやすい!むしろ得意なもの!


茶道でも華道でも武道でも「道の文化」の稽古で心がけられてきたことと等しい。つまり・・・いま・ここ」に意識を集中し、感性を全開にして、できることを精一杯する、ということ。



●日常の中での・・・マインドフルネス


日常のいろいろな場面でささやかなマインドフルネスならば、いくらでも体験ができます。


着替えて座禅を組んで、一人静かに瞑想する… のだけがマインドフルネスではなく、たとえば、一人で食事をするときに、テレビをつけずにスマホも置かず、食べ物だけに集中して噛みしめてしっかり味わって食べる…これだけでも立派なMBSR! 


ありのままに受けとめ、あれこれと考える事はやめにして、その時の気温や光、音や匂いなどを肌感覚で受け止めること。 ウオーキングする時などもおすすめで、歩きながら靴底の感触にのみ注意を向けることもとても有効なMBSR!


「いま・ここ」を生きているからこそ、この瞬間の感覚にのみ意識を向ける… 


そうしたことを心がけると「あぁ、自分は生きている」という実感が深まってきて、心の迷走が消え、ストレスが減少し、なにより自分のココロが強く蘇り、顔にも生活にも≪張り≫がでてきます。


研究結果では、記憶や空間学習能力に関与する脳の海馬が大きくなる、という報告もあります。


私は体感したことはありませんが、このMBSRをわかりやすいイメージでいうと、下の写真の状態です。

あなたは今、宇宙にいます。宇宙服を着て宇宙船の外に出て作業をしていると、トラブルが発生し、一人宇宙の中でプラプラと漂って浮かんでいる状態です。

何もすることも、できることもなく、完璧な静寂の世界の中、宇宙がまるごと見えて、そして足下には美しい地球がそこにある…あなたは今、究極の無の状態の中にいます。



2.もし心が迷走した時は…


人生は選択の連続。

もしも、今、何か心に迷いがあるのなら…やるかやらないか、進むか引き返すか…それがとても大きな選択であればあるほど


宇宙に一人ぽつんと浮かんでいると想像して、心を静かにして、光が差し込んでくる方を選択してみましょう。 暗闇のような苦難の背後には、明るい光があって、そこには道が、幸せが潜んでいるから。 真っ暗な宇宙の中に差し込む光の指す方が、答えだとわかり進むべき道を選ぶと、心の迷走が消えて解放されます。


決断したのは自分にほかならないけれど、その実、自分を自分から解き放つプロセスを経ることで、自分を超えた大きな力に導かれたことを感じることができると思います。


フラフラと迷走するのではなく、不動心を支えるのは、「覚悟」です。




【関連記事】


田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】
5日間毎日届く美腸習慣メール講座はこちら





人気記事ランキング