
健康関連新着情報 JANUARY
2018年がはじまりました。皆さまはどんな年明けを過ごされましたか?
本年も、お役に立てる健康関連の最新情報をお届け致しますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
目次 |
1.冬の食中毒に注意!!
食中毒というと、夏場に多く発生する病原性大腸菌やサルモネラ菌などによる「細菌性食中毒」をイメージするかもしれませんが、冬場も夏場と同じように注意が必要です。
冬場に多く発生するものは「ウイルス性食中毒」で、代表的なものがノロウイルスによるものです。
年間を通してみると食中毒の患者数の約半分はノロウイルスによるものです。
ノロウイルスは、感染力が強く、大規模な食中毒など集団発生を起こしやすいため、注意が必要です。ノロウイルスにはワクチンがなく、治療は対症療法に限られるので、予防対策を徹底しましょう。
ノロウィルスの特徴
ノロウイルスは、直径約3万分の1mmの小型のウイルスで、人の口から体内に入って、腸の細胞内で増殖して急性胃腸炎を発症させ、おう吐や下痢、腹痛などを起こします。
◆感染経路◆
●食品からの感染
・ウイルスに汚染された生ガキや貝類を十分に加熱 しないで食べた場合
・感染した人が調理することで、食品が汚染され、 その食品を食べた場合
●人からの感染
・患者の便やおう吐物から人の手を介して二次感染する場合
・家庭や施設内などで飛沫などにより感染する場合
ノロウイルスは感染力が強く、わずかなウイルスを吸い込むことでも感染します。
感染者のおう吐物1cc中には約1万~1億個のウイルスが含まれています。
◆潜伏期間◆
24~48時間
◆主な症状◆
吐き気、おう吐、下痢、腹痛、微熱 など通常は、これらの症状が1~2日間続いた後に治癒
します。幼児や高齢者、病気治療中の人は、重症化したり、おう吐物が誤って気道に詰まってしま
ったりなどの危険があります。
症状回復後でも1~2週間、まれに1カ月にわたり糞便中にウイルスを排出し続けます。そのため、
二次感染にも注意が必要となります。
また、感染しても発症しない場合があり、このような感染者からの感染拡大に注意が必要です。
◆ノロウィルス予防のポイント◆
ノロウイルスによる食中毒を予防するためには、食品管理はもちろん、身の回りの衛生面に注意することが大切です。
●手洗い
調理前、食事前、トイレ後などは石けんを使って、指の間、爪の内側まで丁寧に洗いましょう。
●食品への加熱
魚介類を調理するときなど、「生食用」と表示のないものは 中心部分を1分以上85℃以上で加熱しましょう。
●調理器具の消毒
まな板、包丁、食器、ふきんなどの調理器具や調理台は消毒していつも清潔に保ちましょう。
●二次感染の予防
便や吐いたものを片付けるときは、使い捨ての手袋やマスク、ペーパータオルを利用し、処理後はビニール袋に密封し、家庭用の塩素系漂白剤など消毒液を加えて捨てましょう。
汚れた床や家具、衣類、調理器具などもしっかり消毒しましょう。
●体調管理
ウイルスに対する抵抗力をつけるために、日ごろから適度な運動を行い、栄養や睡眠を十分に取って体調を管理しましょう。
<食生活のポイント> 食中毒を防ぐためには、ウイルスに対する抵抗力、免疫力をアップさせる食生活を心掛けましょう。 |
2.新聞掲載の健康関連情報
今月の読売新聞、朝日新聞に掲載された健康関連の新着情報まとめてご紹介します。
●むせる・かむ力弱い… 口の衰え、死亡リスク高める恐れ(2018年1月9日 朝日)
むせることが増える、かたいものが食べづらくなるなどの「口まわり」のトラブルが、将来の死亡リスクを高める可能性がある。そんな調査結果を東京大などの研究チームがまとめた。こうした口の働きの衰えは自覚しにくいが、歯科医の定期的な受診などで対処していくことが大切という。
●筋肉再生する細胞、体外培養に成功治療応用の可能性(2018年1月14日 朝日)
傷ついた筋肉の繊維を再生する「筋サテライト細胞」を体外で培養する方法を開発したと、東京医科歯科大や大阪大などのチームが12日、米科学誌ステム・セル・リポーツに発表する。衰えた筋肉を増やす治療に応用できる可能性があるという。
●「がんゲノム」100病院検討…18年度から、全国で診療体制整備(2018年1月15日 読売)
がんの遺伝情報を活用し、一人ひとりに最適な治療を選ぶ「がんゲノム医療」について、全国100か所程度の病院が2018年度から患者向けの診療を始める検討をしていることが、厚生労働省への取材で分かった。
がんゲノム医療は、がんの原因となる遺伝子変異を調べ、変異に応じた薬を選ぶ治療法。治療の
選択肢がなくなった患者にも効果的な薬が見つかることがある。
●人生最期の医療、繰り返し話し合うべき指針改定へ(2018年1月17日 朝日)
人生の最終段階で、望んだ医療を受けられるようにするための指針の改定案を厚生労働省がまとめた。
積極的な治療を望まない、自宅や介護施設で最期を迎えたいといった希望に沿えるように患者や家族、医療者らが繰り返し話し合うべきだとする内容を加えた。