
健康関連新着情報 AUGUST
まだまだ蒸し暑い日が続きますが、夏の終わりを感じる瞬間が多くなってきました。今年の夏は、例年に比べると前半が涼しい日が多かったので、体に残る疲労感がまだマシなような気がします。とはいえ、夏から秋のこの季節の変わり目は一番体調を崩しやすい時期です。休養をとりながらしっかりと体腸管理なさってくださいね。
1. 東洋医学から診る夏の食養生
8月は、8日の立秋と23日の処暑の二つの節気がありました。暦の上では秋の始まりですが、まだまだ暑さが続きます。6・7月でため込んできた夏の疲れも出やすい時期ですし、秋になると空気が乾燥しはじめます。本格的な秋に向けてしかりと準備を行いましょう。
食養生のポイント
暑さの影響による熱中症に要注意であり、胃の働きを整えることが大切です。また、身体の熱を取り除く「涼性」や「寒性」の食材をとりましょう。本格的な秋の乾燥に備えて「陰」を補い、身体を潤すことも大切。「湿邪」と「暑邪」による夏の疲れが出やすいこの時期にしっかりと疲労回復させ、免疫機能を高める食材もしっかりとりましょう。
8月のおすすめ食材
●梨
梨には解熱作用があり、風邪で熱がある時や体がほてる時などに食べると効果的です。90%近くが
水分なので、夏の水分補給にも最適です。また、梨には夏バテなど疲労回復に役立つアミノ酸の1つであるアスパラギン酸やタンパク質を分解する消化酵素のプロテアーゼが含まれています。調理に使えば肉を柔らかくすることができるだけでなく、食後のデザートとして食べることで消化を助けます。
●鰹
カツオは、良質のタンパク源であり、特に血合いにはビタミンB1や、ビタミンB6、B12、ナイアシンなどのB群、鉄分などのミネラル類を多く含んでいます。ビタミンB群は、糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変えるためには欠かせない栄養素です。また、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸、コレステロールを減らし、肝機能を高めるタウリンが豊富に含まれています。
2.新聞掲載健康関連情報
今月の読売新聞、朝日新聞に掲載された健康関連記事をご紹介します。
●平均寿命、男女とも過去最高…30年で5歳延びる(2019年7月31日 読売)
厚生労働省は30日、2018年の日本人の平均寿命が女性87.32歳、男性81.25歳となり、ともに過去最高を更新したと発表した。前年と比べると、女性は0.05歳、男性は0.16歳延びた。平成の30年間をみると、男女とも5歳ほど寿命が延びた。平均寿命は、その年にうまれた0歳児が平均で何歳まで生きるかを予測した数値。過去最高の更新は、女性が6年連続、男性は7年連続となった。
●がん5年生存率66.1%…前立腺98%、大腸72%(2019年8月8日 読売)
国立がん研究センターは、2009~10年にがんと診断された患者の5年生存率が全てのがんを合わせて66.1%だったと、8日付で発表した。昨年の前回集計と比べ0.3ポイント上がった。ただ、部位別でみると生存率には差があり、早い段階で発見できる検査法や有効な治療法の開発が課題となっている。部位別では、前立腺が98.6%で最も高く、乳房が92.5%、子宮体部が82.1%で続いた。患者数が最も多い大腸は72.9%、早期発見・治療が難しい 膵臓は9.6%だった。
●妻の出産 夫もうつ状態(2019年8月22日 読売)
産前産後の妻がいる男の約1割が、うつ状態にあるとする分析結果を、独協医大などの研究チームがまとめた。妻の妊娠・出産に関連した男性のうつを大規模に分析したのは初めてで、これまで女性だけの問題と思われていた「産後うつ」が男性にも一定の割合で起こることを示す結果となり、サポートが必要な可能性があるとしている。
●iPS角膜初の移植 重症患者視力回復(2019年8月30日)
大阪大学は様々な細胞に変化できるiPS細胞(人工多能性幹細胞)から、黒目の表面を覆う透明な角膜シートを作り、角膜上皮幹細胞疲弊症を患う40歳代の女性患者の左目に移植した。その後は視力が改善しているといい、iPS細胞から作った角膜の細胞を移植する手術は世界初。5年後には一般的な医療として定着させたいと、阪大西田教授は会見で述べた。
3.汗による皮膚トラブルを解消
日本の夏は高温多湿で、じっとしていてもジワジワと汗をかきます。汗が原因となる皮膚トラブルの1つが「あせも」です。
大量の汗をかいたまま放っておくと首回りや背中にポツポツとした湿疹ができ、多くの場合かゆみを伴います。乳幼児によくみられますが、大人や高齢者の場合は、症状がひどく治りが遅い場合もあるので、たかが「あせも」と油断せずに日常生活でできるセルフケアを心がけましょう。
●あせもって何?
多量に汗をかいた後に、そのまま放置しておくと、汗に含まれる塩分やほこりなどで汗の出る管が詰まってしまいます。
出口から外へ出られなくなった汗は、表皮という皮膚の表面にある0.2mmほどの膜のなかにもれだします。もれた表皮のところで水ぶくれが生じたり、炎症を起こして、かゆみを伴う赤いブツブツができたりします。これが「あせも」です。
「あせも」は医学的には汗疹(かんしん)といい、3つに分類されます。
●紅色汗疹(こうしょくかんしん)
かゆみを伴う赤いブツブツができます。あせもの大半はこのタイプです。
発汗するとチクチクと刺すような感覚があり、治るまでに1~2週間ほどかかることもあります。
●水晶様汗疹(すいしょうようかんしん)
白いあせもと呼ばれ、直径1~3mm程度の小さな水ぶくれがたくさんできます。
皮膚の表面に近いところに汗がたまるもので、かゆみなど自覚症状が少なく、2~3日で治ります。
●深在性汗疹(しんざいせいかんしん)
青白く平べったい湿疹が多発します。皮膚の深い部分で汗を出す管が壊れてしまう状態です。熱帯地方や高温の環境で長時間作業に従事する人などに現れますが、日本ではあまり見られません。
<あせもができやすい部位>
頭、首の周り、わきの下、膝の裏側、肘の内側、お尻、足の付け根、お腹周りなど汗をかきやすく、熱気や湿気がこもりやすく、皮膚がこすれて摩擦を受けやすい場所によくできます。
<あせもが悪化すると>
かゆみがひどい場合には、ひっかくことで皮膚が傷つき、細菌感染を起こす場合もあります。
また、患部を触った手で他の部分を触ることで体のあちこちに移った広がったりします。
あせも予防のポイント ●汗をかいたらすぐにふきとり、肌を清潔に保つ ふきとる際はゴシゴシこするのではなく、押さえるようにふくと、皮膚のバリア機能を守ることができます。 ●通気性・吸湿性の良い下着や服を着る 服が濡れたままの状態が続かないように気をつけましょう。 ●屋内であればエアコンを使用し、高温多湿の環境を避ける エアコンを適度に使って、涼しい環境を心がけましょう。湿度は50%程度を目安にすると良いでしょう。 ●お風呂やシャワーはぬるめにし、石けんを使いすぎない 石けんをたっぷり使って、ナイロンタオルでゴシゴシと体を洗うのはNG。皮膚のバリア機能が弱まって炎症を起こしやすくなります。 ●ベビーパウダーを使う ベビーパウダーには汗を吸着して皮膚を乾燥させる働きがあります。 ●緑黄色野菜を積極的に取る ビタミンが豊富に含まれている緑黄色野菜は、皮膚や粘膜を強くし、免疫力を高めてくれる効果があります。 |