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健康関連新着情報 JULY

今年は、梅雨入りも遅く曇りの日が続いて、涼しい日が多い夏のはじまりでした。台風もあり土砂災害で大変な日々を過ごされた方もいらっしゃるかと思います。 ようやく梅雨が明け、今までの夏控えを取り戻すかのように猛暑の日々がはじまりそうです。 ぜひとも水分補給・塩分補給をお忘れなく元気に猛暑を乗り切りましょう。



1. 東洋医学から診る夏の食養生


7月は、7日の小暑と23日の大暑の二つの節気がありました。梅雨から盛夏への変わり目の時期で、一年で一番高温多湿なこの時期は、冷房の影響などで水分代謝の不調が起きがちです。


また、冷たいものを好んで食べる傾向にあるため体内に余分な水分がたまり胃腸の働きが低下する傾向にあります。元気に夏を乗り切るためにも体の余分な水分を排出し、胃腸をいたわるものをとるようにしましょう。


食養生のポイント


暑くなると汗をかくことで体内の熱を逃して体温を調節しています。しかし汗によって体の水分が失われると血液が濃縮し「心」に大きな負担がかかってしまいます。


「心」がダメージを受けると、動悸や不眠などの不調につながり、悪化すると心不全などの重大な病気を引き起こす要因にもなります。そのため、体を冷やす作用があるものをとるようにしましょう。 また、冷たい物の摂り過ぎは、湿邪の侵入により体に余分な水分がたまりやすくなります。


7月のおすすめ食材


●なす

なすに含まれている成分は約94%が水分で、栄養価はあまり高くありません。ただし、なすの紫色はポリフェノールの一種であるアントシアニンによるもので、アントシアニンには抗酸化作用があり、老化予防、動脈硬化の予防、がんの発生を抑制するなどの作用があります。また、夏野菜は全般的に体を冷やす効果がありますが、なすは特にその作用が強く認められるため、夏場に熱中症予防のためにもおすすめです。





●しそ

しそ特有の香りの元は、ペリルアルデヒドという成分で、臭覚神経を刺激して胃液の分泌を促し、
食欲を増進させるほか、健胃作用もあるといわれています。また、強い防腐作用を持ち、食中毒の予防にも役立ちます。また、体内でビタミンAに変わるβカロテンの含有量が多く、野菜の中でトップクラスです。βカロテンには、皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きや抗酸化作用があります。その他にも骨や歯を丈夫にするカルシウム、貧血を防ぐ鉄、ナトリウムを排出し高血圧・むくみを予防するカリウム、便通を促す食物繊維、ビタミンB群、Cなども多く含まれています。







2.新聞掲載健康関連情報

今月の読売新聞、朝日新聞に掲載された健康関連記事をご紹介します。


●ストレス多いと乳がん悪化 増殖や転移、マウスで解明(2019年7月9日 朝日)


患者がストレスにさらされると、乳がんが悪化する。岡山大の神谷厚範教授(細胞生理学)や国立がん研究センターなどの研究で、こんな関係性が細胞レベルで解明された。ストレスで活発になった神経の活動を遺伝子操作で止めてがんの進行を抑える治療法につながる可能性があるという。8日、専門誌ネイチャーニューロサイエンスに発表した。



●肺がん薬 血液検査で選択(2019年7月11日読売)


肺がん患者の血液から、薬を選ぶために必要な遺伝子変異を調べる技術を開発したと、奈良先端化学技術大学院大と大阪国際がんセンターのチームが発表した。 血液検査ですむため、患者の体の負担を減らせる可能性が高い。肺がんは他のがんに比べてもがん組織の採取が難しいため、患者が楽に検査を受けられる体制につなげたいとの考え。



●老衰で亡くなる人が増加、死因の3位に超高齢化が要因(2019年7月13日 朝日)


老衰で亡くなる人が増えている。国内で2018年に亡くなった人のうち、「老衰」による死者数が約11万人となり、脳梗塞などの「脳血管疾患」を抜いて死因の3位になった。90歳以上の超高齢者が多くなっていることが主な要因と考えられる。厚生労働省の人口動態統計でわかった。老衰はほかに死亡の原因がない、いわゆる「自然死」ととらえられる。戦後の1947年をピークに減少傾向だったが01年以降は増加が続く。今回、約37万人のがん、約21万人の心疾患(高血圧性を除く)に続き、全死因の8%を占めた。



●世界の9人に1人、北は人口半数近くが栄養不足(2019年7月16日 読売)


国連食糧農業機関(FAO)は15日、2018年に世界の人口の9人に1人にあたる8億2000万人が栄養不足に陥っているとの報告書を発表した。北朝鮮では人口の半数近くが栄養不足で、北朝鮮の食糧事情が悪化している状況が浮き彫りとなった。報告書によると、世界の栄養不足人口比率は、04~06年の14.4%から16~18年は10.7%に減少し、改善がみられた。一方、北朝鮮では、04~06年の35.4%から16~18年は47.8%と大幅に増加しており、1220万人が栄養不足に陥っているという。


3.水分補給のNG


夏は気温とともに体温が上昇しますが、体は発汗によって体温を下げようとします。
その汗には水分だけでなく塩分などのミネラルも含まれていて、この両方が失われることで脱水症になります。


水分補給を行う際に、飲み物の選び方や飲み方を間違えると逆効果になる場合もあるので注意しましょう。下記のような飲み物や飲み方はNGです。


●のどが乾いてから水分補給をする
のどが渇いたと感じた時は、すでに脱水状態です。のどが渇く前にこまめに摂取しましょう。



●一度にたくさんの量を飲む

多量の水分を一気に飲むと、胃に負担がかかり、胃痛やだるさの原因になります。一度に飲む量は
150~200ccくらいにしましょう。



●甘いジュースや清涼飲料水を大量に飲む
糖分が多く含まれているため、大量に摂取することで血糖値が急激上がります。高血糖の状態が続くと、余分な糖質が尿として排出されるため、脱水状態を引き起こします。



●経口補水液のガブ飲み

経口補水液は、軽度から中等度の脱水状態の場合に体から失われた水分や塩分などを速やかに補給できるように塩分濃度が高めに作られています。脱水状態になっていない人がたくさん飲むと体液のバランスが崩れてしまい、逆効果になってしまう可能性があります。飲みすぎには注意しましょう。


●コーヒー、紅茶、緑茶などカフェインを含む飲料
カフェインには利尿作用があり、水分が排出されやすくなってしまいます。



●アルコール
アルコールには利尿作用があり、飲んだ以上の水分を尿として体外に排出させてしまうため、脱水症状を引き起こしやすくなってしまいます。



●冷やしすぎる

冷やしすぎたものを飲むと胃の働きが悪くなり、腸を刺激して下痢の原因にもなります。5~15℃くらいが腸で吸収されやすい温度とされています。




 水分補給のポイント

 

●熱中症予防に適した飲み物


 水、麦茶、薄めたスポーツドリンク、経口補水液

  • 汗の量が多い時には、塩分(ナトリウム)も同時に取るようにしましょう。
  • 糖分を適度に含んでいると効率的に吸収されます。糖濃度は5%以下が適しています。
  • スポーツドリンクの中でも糖質が多く含まれるものもあります。糖質やカロリーをチェックして、取りすぎにならないように注意しましょう。


●飲み方

  • 30分~1時間おきにコップ1/2~1杯程度をこまめに飲むようにしましょう。
  • 運動などで大量の汗をかく場合は、20~30分ごとに一口~コップ1杯程度を飲むようにします。


田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

田和璃佳<日本美腸メソッズ協会代表>

美腸カウンセラー®/美腸をつくるたった2つの習慣で、免疫力up・美肌get・ヤセ菌増やして痩せやすい体を手に入れるoriginal『美腸Methods®』を全国に展開。 【藤田絋一郎先生(東京医科歯科大学名誉教授)監修】