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すっかり陽射しは春本番で、春物を着たい衝動にかられますが、朝晩の冷え込みでコートが手離せない三寒四温の季節になりました。 今年の花粉の飛散量は本当にすごくて!花粉症デビューをした方も多かったのではないでしょうか?
桜の美姿も見ることができそうな季節。新生活で環境が変わる方も多いので、しっかり食養生含めて体調管理をいたしましょう。
1. 東洋医学から診る早春の食養生
3月は6日啓蟄と21日春分の2つの節気があり、寒さの中に春の気配を感じるようになります。この時期は、冬の間代謝が落ちて「気・血・水」の巡りが遅くなったことで、体に老廃物がたまっている傾向にあります。そのため、代謝を促進するものをとるようにしましょう。
食養生のポイント
この季節は、「肝」の機能を高める食材をとるようにしましょう。肝は、血液の貯蔵庫であり、体の中に栄養素を送り、老廃物を集めて取り除く、という新陳代謝のコントロール機能を担っています。 また、「肝」は、「気」を動かす原動力ともいわれています。 気が巡ることで、「血」「水」がスムーズに巡るようになります。
肝の機能が弱まると、血液の流れや新陳代謝が滞り、めまいや不眠、情緒不安定などの症状を引き起こしてしまいます。そのため、肝の働きを助ける食材を食べることが大切です。特に、旬の山菜が持つ独特の苦み成分は、肝の機能を高め、新陳代謝を促進してくれます。
3月のおすすめ食材
●ほたて
帆立は、「肝」の働きを補って運動機能を高めると考えられているため、滋養強壮や老化防止の作用があります。また、体を潤して「腎」を良くし、「胃」の不調を改善しお腹の調子を整える働きがあります。
帆立は、脂質が少なく、タンパク質が多いのが特徴です。帆立に含まれる代表的なタンパク質はタウリンです。タウリンは、肝機能の強化や血中コレステロールの改善、血圧の正常化などのはたらきがあります。
2.新聞掲載健康関連情報
今月の読売新聞、朝日新聞に掲載された健康関連記事をご紹介します。
●東京五輪・パラリンピック、敷地内も含めて「全面禁煙」発表(2019年3月1日 読売)
2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は28日、大会で使う全ての競技会場と練習会場について、敷地内も含めて全面禁煙にすると発表した。加熱式たばこも対象となる。発表によると、12年ロンドン大会や16年リオデジャネイロ大会では、建物内は禁煙だったが、敷地内に喫煙所があった。会場敷地内も禁煙とした冬季大会の18年 ピョンチャン大会では、大会関係者用の喫煙所は設置できたという。東京大会では、関係者用の喫煙所も認めず、既存施設にある喫煙所も閉鎖する方針で、組織委によると「近年の五輪では最も厳しいたばこ対策となる」という。
●心身の虚弱状態「フレイル」を防ぐ食事摂取基準、たんぱく質の割合など改定(2019年3月11日 読売)
「フレイル」と呼ばれる心身の虚弱状態を防ぐため、65歳以上の人は毎日、体重1キロ・グラムあたり1グラム以上のたんぱく質を取ることが望ましい。厚生労働省が高齢者の食事に関し、こんな目安を初めて示した。フレイルは、加齢に伴って筋力や認知機能が衰えて日々の活動が低下する状態で、放っておくと介護が必要になる。フレイル対策では軽い運動に加え、食事の改善が重要だ。厚労省は健康を保つための食事の基準をまとめた「食事摂取基準」の改定案に、フレイル予防の目安を盛り込んだ。
●京大チーム ALS白血病薬で治験 iPSで進行抑制確認 (2019年3月27日 読売)
全身の筋肉が衰える難病「筋委縮性側索硬化症(ALS)」を、白血病の薬で治療する臨床試験(治験)を始めると、京都大のチームが発表した。 患者のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使った研究で、ALSの進行を抑える効果を確認しており、治験では20歳以上80歳未満の患者24人を対象に安全性を検証する。
3.口腔内の異常に注意!!
口の中の病気で思いつくのは、虫歯や歯周病、口内炎などではないでしょうか。私たちの口は、食事や会話、呼吸など、重要な役割を担っています。もしも口腔がんなどで機能を損ねると、生活の質は大きく損なわれます。口内炎などのありふれた病気だと思っても2週間以上長引くようなら注意が必要です。自分の口の中を定期的にチェックすることが大切です。
●口内炎
口内炎とは、口の中や周辺の粘膜に起こる炎症の総称です。多くは頬の内側、舌、歯ぐきなどにで
き、小さな白い円形のものから赤く腫れて潰瘍を引き起こすものもあります。
食べ物や飲み物がしみる、歯磨きのとき歯ブラシが当たると痛む、会話しづらくなるなどの症状が現れますが、多くの場合、2週間くらいで治癒します。
<口内炎の主な原因>
- 入れ歯や矯正装置などによる傷などが原因で起こる
- ストレスや栄養の偏りが原因で起こる
- ウイルスの感染で起こる
- カビの一種のカンジダ菌による炎症
- 歯の詰め物、入れ歯の金属などのアレルギー反応による炎症
- 口の中の衛生不良
<口内炎予防のポイント>
- ビタミンB群の摂取を心がけましょう
- ストレスと睡眠不足に気をつけましょう
- 口の中の乾燥を防ぎましょう
- 食後の歯磨きを徹底して、口の中を清潔に保ちましょう
●がん化の可能性がある白板症(はくばんしょう)
口の中の粘膜が繰り返し摩擦を受けることで、白色の板状に角化する病変です。食べ物がしみる、歯ブラシが当たると痛いなどの症状があるため、口内炎と間違えることがあります。口内炎は約2週間で治癒しますが、白板症の場合は範囲が広がり、白い部分が厚く盛り上がって、びらん(粘膜の浅い欠損)や潰瘍、しこりがみられるようになります。びらん、潰瘍、しこりを伴う場合、初期の口腔がんの可能性があるため、組織を取って検査をする必要があります。
●がんになっている可能性が高い紅板症(こうばんしょう)
口の中の粘膜が薄くなり、舌や歯ぐきなどの口腔粘膜の一部が鮮紅色になる病変です。あきらかに周囲と色が違うのがわかります。食べ物や飲み物、歯ブラシが当たると刺激があり、50%ががん化する、もしくはすでにがんになっている可能性が高い疾患です。